英語民間試験に政官癒着 渦中のベネッセが抱える“深い闇”
来年度から始まる大学入学共通テストへの英語民間試験の導入が延期となり、国会は大紛糾だ。民間試験活用に至る経緯もさることながら、なぜベネッセが主催する「GTEC」が採用されたのか。国語・数学で記述式問題の採点業務をベネッセの関連法人が受注したプロセスは適正だったのか――。ベネッセをめぐる疑惑が噴出している。目下、浮かび上がっているのが政官との“癒着構造”だが、真相は闇に包まれている。
◇ ◇ ◇
「なぜ、こういう仕組みになったのかを検証しなければならない」
8日の参院予算委員会の集中審議で、萩生田文科相はこう言って民間試験活用を議論した会議の議事録を公表する意思を改めて強調した。
公表されるのは、2016年4月に文科省内に設置された有識者らによる「検討・準備グループ」の会議内容。17年5月に大学入学共通テスト実施方針案が示されてからは第10回以降の議事要旨が公開されているが、第1~9回の議事録は非公開とされてきた。