「得点機を増やす」MF森岡亮太がブラジル戦に意気込み

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周りとバチバチ言い合えるように

 11月の欧州遠征2連戦(10日ブラジル戦=リール、14日ベルギー戦=ブルージュ)に挑む日本代表メンバーに3年ぶりに名を連ねた。先月31日のメンバー発表の直後、森岡本人に祝福メールを送ると即座に「良かったです。ありがとうございます」と丁寧に折り返してくれた。彼はマネジメント会社に所属せず、ピッチ内外のことをすべて自分自身でコントロール。欧州組では稀有な存在である。その自己管理能力の高さは、ハリルホジッチ監督の琴線に触れそうだ。

「我々(日本代表)のコミュニケーション能力には満足していない。何人かの選手は、互いに意見を言い合う部分を伸ばさないといけない」とボスニア人指揮官は、常日頃から苦言を呈している。

 森岡もJ神戸時代までは、自ら積極的にアクションを起こすタイプではなかったが、欧州に渡ってからは「周りとバチバチ言い合えるようになった」(森岡)という。

「日本人同士だと気を使わないとダメだと思います。よく『ピッチを出たら関係ない』とは言うけど、やはりオブラートに包んでモノを言う必要がある。でも外国に来たら気を使わんでいいから楽ですね。周りの選手はプライドが高いし、『おまえのミスやん』と言っても全然認めない(苦笑)。こっちも、それを踏まえた上で接してます。ポーランド時代は言葉が分からなくて苦労したけど、ベルギーでは英語が通じる。自分も割としゃべれるようになったんで、思っていることを伝えられるようになりました」

■両親との約束で大卒資格を取得

 今回の欧州2連戦では、異国で磨いたコミュニケーション能力を遺憾なく発揮するだろう。

 森岡には「頭脳派」という強みもある。神戸時代に早稲田大学人間科学部eスクールに通い、卒業しているのだ。

「普通に早稲田大に合格した人が学ぶレベルなんで難易度が高い。普段は毎日1時間半のビデオを見ればいいけど、半年ごとに約1カ月間リポートに追われる時期があって大変でした。特に困難を極めたのが統計学。母校の久御山高校サッカー部の顧問に数学の先生がいらっしゃったので手伝ってもらい、何とかクリアすることができました」

 苦労しながら文武両道を貫いたのも「高卒でプロに進むなら大学の卒業資格を取る」という両親との約束があったから。

「サッカー選手でお金を稼げる期間は短い。マックスでも人生の半分くらい。サッカーができなくなった時のために別の選択肢を持っているのは大事なこと。両親には感謝しています。僕にも4カ月の息子がいますが、やっぱりいろんなことを経験して欲しいですね」

 人間的な深みと知性を磨きながら、国際経験を積み重ねていく――。これも森岡の武器である。

 再び日の丸を背負うことになった26歳のファンタジスタ。ハリルの秘密兵器の一挙手一投足を興味深く見守りたい。

(取材・構成=サッカージャーナリスト・元川悦子)

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