熱狂的なファンに塩酸をかけられた美空ひばり

公開日: 更新日:

<1957年1月>

 89年6月24日に52歳の若さで亡くなった美空ひばり。何度もスキャンダルに見舞われたが、もっとも悲惨だったのは57年の出来事。公演中に観客から塩酸をかけられる事件があった。犯人はひばりの熱狂的ファンだった。

 1月13日の午後9時40分。ひばり(当時19)は東京・浅草の国際劇場で正月公演「花吹雪おしどり絵巻」の舞台に立っていた。舞台カーテンの脇でフィナーレの出番を待っていると、超満員の観客席から女性が舞台に這い上がってくる。

 この女性は「ひばりちゃん」と叫んで駆け寄ってきた。ひばりが振り向くとコートのポケットから瓶を取り出し、顔に中の液体を浴びせた。最初は何が起きたかわからなかったが、液体は塩酸だった。女がもう一度ひばりに向けて塩酸をかけると、今度はひばりは顔にやけどをしたような熱さを感じた。

 近くにいたひばりの叔母が異変に気づき、女を突き飛ばす。そして建物の中にあった防火用水をひばりにかけた。女は逃げようとしたが、その場に居合わせたブロマイド業者に取り押さえられて警察に引き渡された。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝