半沢&リーガルと一線 「Dr.倫太郎」に見る堺雅人の“真骨頂”
治療の効果もすぐ表れるとは限らない。そんな一見地味な役柄を、堺は飄々と、また軽妙に演じている。家庭の事情を抱えた芸者、蒼井優もハマリ役だ。
かつて岸田秀さんの「ものぐさ精神分析」が出版された70年代末から80年代初めにかけて、ちょっとした精神分析ブームがあった。果たして、このドラマはそんな社会現象を起こせるのか。物語の推移とともに注目したい。
(上智大学教授・碓井広義=メディア論)