著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

健康的か不健康かは思い込み次第…心の持ち方が身体に及ぼす影響

公開日: 更新日:

 ハーバード大学のランガーとクラムは、マインドセット(心の持ち方)が身体に及ぼす科学的な影響を立証しています。

 この実験は、7つのホテルで客室清掃員として働く84人の女性たちを対象に行いました。ホテルの客室清掃員は、立ったりしゃがんだり重いものを押したりと、実はかなりの運動量の中で働いています。しかし、彼女たち自身は「ただの疲れる仕事」と思っており、「自分は運動をしている」という自覚がなかった──そこで研究者たちは、清掃員を次の2つのグループに分けて検証しました。

 グループ①は、「あなたが毎日やっている客室清掃は、国が推奨する健康的なライフスタイルを満たすほどの立派な運動です」と教え、シーツ交換や掃除機がけで具体的にどれくらいカロリーを消費するのかを説明。グループ②は、特別な説明は一切せずいつも通り清掃する。

 どちらのグループとも仕事の量や食事を変えず、普段通りに4週間過ごしてもらった結果、グループ①の人たちだけ、体重が平均約0.9キロ減り、血圧も下がり、体脂肪率やBMIといった健康の数値がはっきりと良くなっていたことが分かりました。一方、グループ②の人たちは、このような体の変化は起きなかったといいます。仕事の量も、仕事以外の運動量も、食事の量もまったく変えていません。変わったのは、「自分の仕事は良い運動になっている!」という思い込みだけです。

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