自宅で家具にガツンで激痛…“小指ぶつけ事件”が起こるのも脳のメカニズムが関係?

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 家具に足の小指をガツン。あの瞬間、時間が止まります。声にならない悲鳴が漏れ、じわじわ広がる痛みの中で、「なぜ家具の角は、こんなにも正確に小指を狙ってくるのか」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。でも実は、この“小指ぶつけ事件”。ただの不注意ではないかもしれません。原因のひとつは、足の関節の硬さ。そして、脳が思っている体の位置と、実際の動きのズレです。そのメカニズムについて、新刊「ストレスゼロで一生歩ける!5ミリの壁体操」(サンクチュアリ出版)の著者で、柔道整復師の福嶋尊氏が解説しています。

  ◇  ◇  ◇

 たとえば運動会。昔は速かったお父さんが、張り切って走った瞬間に転ぶ。頭の中では、まだ軽やかに走れている。でも実際の体は、そこまで動いていない。つまり、「動いているつもり」と「実際の動き」に差が出ているのです。これは年齢だけの問題ではありません。デスクワーク、スマホ時間、車移動。体を細かく動かさない生活が続くと、誰にでも起こります。

 私たちは歩くとき、ただ目で足元を見ているわけではありません。足裏、足指、足首、ひざ、股関節。全身から届く感覚を使いながら、「今、自分の足がどこにあるか」を無意識に判断しています。特に小指は、足のいちばん外側。家具の横を通るとき、狭い場所を歩くとき、方向転換をするとき。この“小指の位置感覚”がズレると、最後に小指だけが置いていかれます。車でいうなら、車幅感覚が狂っている状態です。本人は「避けたつもり」でも、実際には数ミリ外側を通っている。そして……ガツンが起こるのです。

 しかも足指は、普段ずっと靴や靴下の中。現代人の足指は、思っている以上に働いていません。動かさない生活が続くと、足指の関節は少しずつ硬くなります。すると、足先の感覚が鈍る。自分の足の位置がわかりにくくなる。そして、小指だけ家具の角に取り残される。

■足が上がらない…転倒の始まりは「5ミリのズレ」

 でもこれは、笑い話だけではありません。転倒の始まりも、実はこうした「数ミリのズレ」から起こります。転びやすさの原因は、筋力不足だけではありません。関節が硬い。足が思ったより上がらない。体のイメージと実際の動きがズレる。こうした小さな誤差が、つまずきにつながります。たった5ミリ。でも、その5ミリで段差を越えられるか、転ぶかが変わることもあるのです。

 もちろん、筋トレやウォーキングは素晴らしい習慣です。ただ、足指や足首が硬いまま頑張ると、アクセルを踏んでいるのに、サイドブレーキを引いたまま走るような状態になります。体力はある。気持ちも若い。なのに、なぜか家具には引っかかる……ちょっと悔しいですよね。

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