沢田亜矢子さんが振り返る恩人・森光子さんとの“師弟関係”

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 その時の私は緊張のあまり身をすくめて、コッチコチ。最初のお言葉を頂き、ホッとしたのだけを覚えています。それ以来どれだけ森さんにお世話になったことやら。テレビや舞台、CM関係の方をたくさん紹介して下さり、演技から所属事務所の移籍や恋愛まで、ありとあらゆることを実の親以上に相談し、アドバイスを頂きました。

■舞台共演中「初日が出ない」と言われ続け…

 そんな中でも一番は、やはりお芝居。女優としての演技であり、心構えでしょうね。今でも忘れられないのは76年9月に行われた喜劇「千三家お菊」(芸術座)。私は主演の森さんを手玉に取る詐欺師の役でした。

 この時の私の芝居は森さんにはずっと不評でした。「初日が出ない」って言われ続け、千秋楽まできました。「初日が出ない」というのは合格点を取ってないってことで、座長の森さんから「出ない」と言われるのは、ホントに針のむしろに座る思いでした。

 初日から張り切りすぎました。森さんとの絡みで勢いよく走るだけでいいのに、アドリブで転んだんです。お客さんには受けてドッと笑いを取ったものの、森さんの演技を邪魔してしまったんですね。他にもセリフが早口だったり間を取りすぎたり……。悩んだ末、千秋楽の前に胸のうちを森さんに正直に話しました。そうしたら出るわ出るわ、森さんが私の力不足をたくさん指摘してくださって。

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