“酒豪俳優”石倉三郎 京都からの誘いに「行くよ」と新幹線で…

公開日: 更新日:

 俺が「行く」って勢いで言っただけで、来るとは思ってないからね。2人はドラマか何かのロケで、京都にいたらしいんだけど、そのまま3、4軒ハシゴしてドンちゃん騒ぎ。気が付いたら明け方でした。

「誘いは一切断るな。酒の席には福がある」というのが俺の信念だし、まあ、これくらいのシャレっ気があるほうが酒って楽しいでしょ。

 俺は小豆島生まれの大阪育ち。父親も母親も貧乏なのに酒ばかり飲んでましてね。もちろん、一番安いカストリ焼酎ですよ。今思うと、貧乏暮らしから現実逃避したかったんでしょう。そんな家庭だったし、中卒で工員になったから、酒を覚えたのは10代でした。

 本格的に飲みだしたのは東映の大部屋役者時代だから、22歳ぐらい。縁あって、高倉健さんのご紹介で東映に入ったものの、“大部屋”だから通行人だったり、キャバレーのウエーターだったり、チンピラA、B、CのCとかね。

 健さん主演の「新網走番外地 大森林の決斗」(1970年)に囚人役で出演できたのはうれしかったけど、ちゃんとした役がもらえる俳優になれるかといえば、そんなに甘くはない。まったく先が見えない中で悶々としながら、暇さえあれば大部屋の仲間と飲んでました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    俺と巨人ガルベスの大乱闘の一部始終…落合博満さんのヘッドロックには気を失いかけた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」

  5. 5

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  1. 6

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか

  2. 7

    メジャー今オフにも「二刀流ルール」撤廃の可能性…ドジャース&大谷翔平に他球団のやっかみ集中

  3. 8

    “児童ポルノ”で衝撃逮捕!日本サッカー協会・影山技術委員長の素性…「精神的な負担を抱えていた」の声も

  4. 9

    奈良の鹿愛護会が語った現場のリアル…「シカさんをいじめるな!」の裏に横たわっている大問題

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発