著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

芸能界に馴染めずとも オードリー若林は“素直”で生き残り

公開日: 更新日:

 芸能人というのは不思議な職業で、下積み時代と売れた後ですべてがガラッと変わってしまう。たくさんテレビに出たりおカネが入ってきたりするうちに、下積み時代の感覚がだんだん薄れていくのが普通だ。

 ところが、ごくまれにそうではない人もいる。売れてない頃の感覚を失わず、華やかな世界に馴染めないままで仕事をこなす。そういう人は大抵テレビの世界では通用しないものだが、ものすごく器用で能力が高くてキャラとしての魅力がある場合だけ、そういう人が生き残っていけることもある。オードリー若林正恭(37)はそんな変わり者の一人だ。

「社会人大学人見知り学部 卒業見込」(メディアファクトリー)では、彼が芸能界に入って経験したさまざまな出来事とそれに対する素朴な雑感がありのままにつづられている。

 もともとテレビを見る習慣のなかった若林にとって、テレビの仕事は驚きの連続だった。芸能人の豪邸を訪問して、高価な壺を見つける。その値段が数百万円だと聞いてリポーターは驚く。この流れが若林にはどうしても馴染めない。「別に壺なんか要らないし、何百万円もする壺を持っているからすごいってことでもないだろ」と思ってしまうのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  2. 2

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  3. 3

    選挙3連敗でも「#辞めるな」拡大…石破政権に自民党9月人事&内閣改造で政権延命のウルトラC

  4. 4

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  5. 5

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  1. 6

    日本ハム中田翔「暴力事件」一部始終とその深層 後輩投手の顔面にこうして拳を振り上げた

  2. 7

    「デビルマン」(全4巻)永井豪作

  3. 8

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  4. 9

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  5. 10

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学