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ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで」(光文社新書)などがある。

斎藤工もハマった 芸人・永野はお笑い界の“危険ドラッグ”

公開日: 更新日:

【連載コラム 2016新春「笑」芸人解体新書】

「ゴッホより、普通に、ラッセンが好き~!」

 こんな歌声がテレビから聞こえてきたことはないだろうか? いま絶賛プチブレーク中のピン芸人・永野(41)の歌ネタ「ゴッホとピカソに捧げる歌」の一節だ。このネタで人気を博した彼は、昨年「とんねるずのみなさんのおかげでした」にも出演。番組内の企画でラッセンの絵画を自腹で購入してしまった。

 実は、業界内では、永野は数年前からずっと「ネクストブレーク候補」との呼び声が高かった。芸人や業界関係者からは、その独創的なネタとキャラクターが認められていたのだ。若手芸人の登竜門的な番組に出演したり、そこで好成績を収めたりしたことは何度もある。ただ、それでもなかなかきっかけがつかめなかった。

 転機となったのは、俳優の斎藤工(34)が永野の大ファンだとテレビで公言して紹介してみせたことだ。今をときめくイケメン俳優が絶賛したことで、世間の永野を見る目が少しずつ変わり始めた。それに伴って、永野自身にも変化があった。

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