全国88カ所が“聖地”に「アニメツーリズム」の期待と課題

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■「萌えキャラが見たくて訪れたわけでは」という観光客も

 集客力アップでホクホクする人がいる一方で、課題もある。私有地への立ち入りやゴミの投げ捨て、コスプレをしての無遠慮な写真撮影など、トラブルや苦情が報告されている。

 そもそも関心がない地元の人にとっては、余計なオブジェは目障りでしかない。一方的にファンに押しかけられて戸惑っている地域もある。アニメファンではない一般の観光客が「萌えキャラが見たくて訪れたわけではない」とガッカリするケースもある。同協会もそうした問題は取り組むべき課題としている。

 旅行ジャーナリストの赤澤信次郎氏が言う。

「個人の趣味にとやかく言う気はないし、アニメの力にすがりたい観光地の気持ちもわかるが、まるで押し付けるかのように、あっちにもこっちにも萌えキャラというのはいかがなものか。観光地の風景は公共財産。アニメファンじゃない人のことも考えて欲しい」

 ブームが去ったとき、もともとの常連客にそっぽを向かれていても、後の祭りだ。

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