著者のコラム一覧
溝口敦ノンフィクション作家、ジャーナリスト

1942年7月5日生まれ。早大政経卒 徳間書店、博報堂勤務を経て、フリージャーリストに。暴力団や闇の世界に深く食い込んだド迫力ルポには定評がある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞受賞、日本ジャーナリスト会議賞受賞。『暴力団』(2011年)がベストセラーに。

山口事件で思い出した NHK「教育番組」打ち上げの破廉恥話

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 Kは生返事を通したが、打ち上げの前日になって「外せない用ができた」と断った。というのは、それよりだいぶ前、Hと食事した際、Eテレの宴会がどういうものか、聞いていたからだ。

 会場はやはり個人の居宅や別荘、研修寮など人目につかない場所を使う。主催者は時にミンヤク(睡眠薬)入りのワインを女性に飲ませ、べろべろに酔わせる。出来上がったカップルは別室や部屋の隅でイチャつきだす。参加者全員ではないが、さながら乱交かという風景を想起させたというのである。

 Kは言っていた。

「Hは話したことを忘れたかもしれないけど、こういう話を前に聞いている以上、打ち上げなどに出られるはずがない。Hは次の仕事が欲しくて、スタッフ受けを狙い、若い女に声を掛ける。やっていることは女の女衒です。それを受け入れるNHKもどうかしている。これでHとは絶交です」

 Hが語ったことは本当なのか、虚飾織り交ぜているのか分からないが、そういう話を聞かされたKは信用し怯えたのは事実である。

 教育番組はNHKの中でどういう位置づけになっているのか承知しないが、少なくとも「教育」の名を冠する部局が品行方正とは程遠い盛り上がりを平然とやるところだと思われていた。NHKは山口達也の他、過去に覚醒剤ボケの「歌のお兄さん」らを何人か輩出した。それも今となっては納得である。 

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