著者のコラム一覧
田崎健太ノンフィクション作家

1968年、京都市生まれ。ノンフィクション作家。早大卒業後、小学館入社。「週刊ポスト」編集部などを経て、99年末に退社。著書に「W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇 」(新潮文庫)、「偶然完全 勝新太郎伝」(講談社+α文庫)、「真説・長州力 1951-2018」(集英社文庫)、「電通とFIFA」(光文社新書)、「真説・佐山サトル」(集英社インターナショナル)、「ドラガイ」(カンゼン)、「全身芸人」(太田出版)など多数。

浅香光代<下>着物は1枚100万円以上 総額2億円も“芸のため”

公開日: 更新日:

 浅香光代さんは「女剣劇」の看板女優である。

 剣劇の歴史は1917年の澤田正二郎が東京の新富座で新国劇を旗揚げしたことから始まっている。やがてこの大衆演劇は「月形半平太」「国定忠治」などの演目で人気を博した。この剣劇の主役を女性が務めるようになったのは、33、34年ごろとされている。

 浅香さんは10代半ばから女剣劇の主役を張り続けてきた。

「そんなにいい女じゃなかったけど、小さな頃から三味線と踊りをやっていたからね。ハタ(脇役)が良くて、いい役つけてやっていると、うまく見えてきちゃうの」

 出演する劇場では彼女のブロマイドを販売していた。丸顔で、ふっくらとした浅香さんには人を引きつける何か――華が備わっていたのだ。

 演芸評論家の森秀男の著書「夢まぼろし女剣劇」では、浅香さんのことを〈豊満な体つきが目立ち、片肌を脱ぐと、浅く巻いた白い晒のあいだから胸のふくらみを覗かせるという格好〉と書いている。

 ただ、彼女は“露出”で客を呼ぶことを潔しとしなかった。

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