<2>時の総理が後援会会長だった落語家は師匠だけでしょう

公開日: 更新日:

「師匠は高級品が好きで、身に着けていたのはどれも高い物でしたね。高座着だっていい物を着てました。亡くなって何枚か頂きましたが、丈が短いので私が着ると膝までしかない。袴を付けて着ても袖丈が短い。師匠が亡くなって3カ月後に、おかみさんから『形見分けをするからいらっしゃい』とお宅に呼ばれていくと、着物以外で師匠が愛用していた物が20点もあって、その中に超高価なのがふたつあったんです。ひとつは男物のクリソベリル・キャッツアイの指輪。師匠が1970年に3代目円歌を襲名した時、後援会会長だった佐藤栄作首相から頂いた物です。時の総理が後援会会長だった落語家は、後にも先にも師匠だけでしょう」

 佐藤が円歌を贔屓にしていたのは有名な話で、佐藤の筆による「道」と書いた扇子を、よく高座で見せびらかしていたものだ。

「『こんな高価な指輪、頂けません』と固辞したら、プラチナのリングの裏を見てと言う。見たら、『ENKA』と彫ってある。だからもらってくれと言われ、小指にはめたら第1関節までしか入らない(笑い)。師匠は指が細くて私が太いんです」(つづく)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発