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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

迷いながら芸風が完成 ぺこぱ松陰寺「一番遠回りな近道」

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「俺たちも12年、芸風迷い続けてるから気にしなくていいよ。まだ迷ってるし、今後も迷っていくし」(松陰寺太勇/NHK・Eテレ「バリバラ~障害者情報バラエティー~」3月5日放送)

 全てを優しく肯定する「ノリツッコまない」漫才でブレークした、松陰寺太勇(36)とシュウペイのコンビ「ぺこぱ」。将来のことを決断できないという悩みへの松陰寺の答えが今週の言葉だ。

 ぺこぱは2008年、松陰寺がバイトで知り合った“ギャル男”だったシュウペイを誘う形で結成された。だが、冒頭の言葉どおり、芸風を模索し続けた。スーツを着て時事問題を斬る正統派な漫才をやったかと思えば、足を高く上げるツッコミ漫才、ボーイズラブ漫才、ヒップホップ漫才などネタのスタイルはもちろん、その間、ボケ役とツッコミ役も何度も入れ替えた。

 そんな迷走の中、2人が「師匠」と慕う先輩のTAIGAに「おまえら本当にヒップホップ好きか? だから言葉に体重が乗ってねえんだよ」などと諭された(ニッポン放送「オードリーのオールナイトニッポン」20年2月22日)。

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