著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

生意気な変化球を投げる 若林正恭“元3軍エース”の覚悟

公開日: 更新日:

「そんときには、はらわた煮えくり返って、ラジオで斜に構えて、とんがるのよ。『そういう人いらない』みたいな。でも、言えば言うほど『きゃー』ってなって、もう無敵なのよ」(テレビ東京「あちこちオードリー~春日の店あいてますよ?~」20年5月26日)

 芸人をアイドル的に扱う雑誌で可愛いトラのかぶり物をするように指示され、「心の中に強烈なブレーキ音が聞こえ」(ニッポン放送「オードリーのオールナイトニッポン」09年11月28日)、ギリギリの抵抗で浅めにかぶった写真を撮ったりもした。自意識とのはざまで迷い続けていたのだ。

 そうしたブーム中では、どれだけ「大振り」しても受け入れてもらえる。だが、数年経ち、旬の時期が過ぎると「凄い地味な戦い方の4年間」(「あちこちオードリー」20年5月12日)がやってきたという。

 その頃は現場も期待していないから「ホームラン」を打つことができない。「バット短くもって、1個1個確実に」(同前)やってきたという。その時々に置かれた立場で悩み抜いた若林は今、円熟の時期を迎えている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い