心不全が知らせる2つのサイン…その体調不良は本当に熱中症?
夏に体調を崩す人は少なくありません。強烈な暑さは体力を奪い、食欲を落とし、疲労感を増幅させます。体調が悪くなると、多くの人は「夏バテかな」、または「熱中症気味かな」と思い、水分を取って涼しい場所で休めば治ると考えがちです。
しかし、シニア世代ではこの自己判断が落とし穴になることがあります。「熱中症だと思ったら、実は心不全だった」--そんなケースが実際に少なくありません。
心不全とは、その言葉のとおり、心臓が十分に働けなくなる「不全」の状態を指し、放置すれば命に関わる病気です。心不全の進行を表す3つのステージについて順を追って見ていきましょう。
まず、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を抱えている人は、将来、心不全を発症する可能性が高い「心不全ハイリスク群(ステージA)」に分類されます。つまり、生活習慣病を持つシニア世代の多くは、すでに心不全の前段階にあると言えます。
心不全には急性のものもありますが、多くは何年も、時には何十年もかけてゆっくりと進行し、「慢性心不全」へと移行します。次の段階は「ステージB(前心不全)」です。この段階になると、心肥大(心臓の筋肉が厚くなる)や、弁膜症(心臓の弁がうまく開閉しなくなる)など、心臓そのものに異常が現れてきます。とくに心房細動(不整脈のひとつで心不全や脳梗塞の原因になる)が起きたり、心臓に栄養を送る冠動脈の動脈硬化が進んだりすると、心筋(血液を送り出すための心臓の筋肉)が酸欠になり、心臓の働きは低下していきます。


















