(2)通貨の価値とは? 直径3メートル、重さ5トンの石がおカネとして通用したワケ
さて、おカネの悩みは人によってさまざまあります。物価が上昇して食費や光熱費といった日々の生活費が足りないという直接的なものから、高級ブランドの最新バッグが買えない、海外旅行ができないなど自分の欲望を妨げるもの、将来、年金が破綻するという話を聞いたので老後資金は足りないのではないか、といった漠然とした不安などいくらでも考えられます。
そもそもおカネの本質とは何か考えたことはありますか? それは「信用」といっていいでしょう。
太古の昔は集落や部族ごとの自給自足が基本でした。それが、人口の増加や技術の進歩で自分たちの必要以上にモノを得られるようになります。その結果、山で獣をとった人が、海で魚をとった人と物々交換ができるようになるわけです。しかし、それでは量も限られるし、自分と相手が欲しいものが一致しないと物々交換できません。そこで、石や貝殻といったものを、現在のおカネのような形で使用するようになっていきます。
太平洋に浮かぶヤップ島では、古来、最大で直径3メートル、重さ5トンにもなる石が通貨の代わりに使われました。ところが面白いのは、小さな石は穴をあけて棒を通して実際に交換されますが、大きな石はとても動かせないため、所有権だけが移転するという仕組みでした。


















