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平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

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 1971年に東京・京王線の千歳烏山駅近くに50~60枚ほどのレコードを頼りに7坪の小さなジャズスナックを開いた。

 ジャズの名前につられて多くの若者がやって来た。店に4チャンネルのスピーカーを入れたとはいえ、ジャズ喫茶とは名ばかりの貧相さに同情してくれ、手持ちのレコードを持ち寄ってくれた。

 その中にロックやフォークのレコードもまじっていた。彼らからロックやフォークの音楽を教わることになった。一番最初にぶっ飛んだのは、ピンク・フロイドの「原子心母」、エマーソン・レイク&パーマーの「展覧会の絵」だった。

「ロックって面白い!」「本当にすごい!」と心の底から思った。さらに若き友人たちは浅川マキや三上寛、友部正人や高田渡といった日本のフォークを聞かせてくれた。

 70年代に入り、日本のロックに大革命が起きようとしていた。それまで日本のロックは、大御所の内田裕也さんの「我々のロックは英語で歌わねばならない。なぜなら我々は世界を目指しているからだ」という言葉に縛られていた。ロックを愛する演奏家たちは、コピーに甘んじていたのだ。

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