(53)目深な帽子姿のまま人混みへ

「食え」
「いただきます」
林檎はレンゲを持ち、熱々のスープをすくって口に入れた。
「す……っぱ!」
庄子が腹を抱えて笑った。
「酸っぱいだろ」
「……半端ないです」
「でも食ってるとうまく感じてくるし、なにより目が覚めるからよ。ほん…
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