ドジャース大谷翔平が抱えるパドレス・ダルビッシュ有との「恩讐と因縁」
大谷翔平(31=ドジャース)は昨年の地区シリーズ(対パドレス)で、ダルビッシュ有(39)に完璧に抑えられた。
計6打数無安打、3三振。先日、放送されたテレビ朝日系の番組で、ダルは大谷対策に2023年WBCのチェコ戦を参考にしたと明かしている。大谷は緩いチェンジアップに全くタイミングが合わなかった。「あれを覚えていたので、緩い球は使えるなと。大谷くんはメジャーリーグのキャリアでスローカーブは結構打ってるんですよ。数字だけ見たらスローカーブは良くないんですけど、僕はそこは根拠を持って、思い切って(緩い球で)いっていいと思った」と、カーブを効果的に使って大谷を料理した。
18日までの対戦成績は13打数2安打。大谷はほぼ完璧に抑えられているダルと浅からぬ因縁がある。
投手を志したのはダルがきっかけ。一関シニア時代、「ダルビッシュも手が小さくて、指が短いんだって。それならば僕もいいピッチャーになれるかもしれない」と言った。
ダルは11年のオフ、日本ハムからポスティングでレンジャーズに移籍し、大谷は12年のドラフトで日本ハムに入団した。日本ハムでは入れ替わりだが、大谷はオフにダルビッシュ塾の門をたたいた。先日、引退を表明した中田翔らとともに都内でトレーニング。入団3年目には球団関係者が「あのダルの3年目の体よりすごい」と仰天する筋骨隆々の体を手に入れた。
大谷はしばらく、ダルに日本ハムの後輩としてかわいがられていたものの、プロ3年目の15年に15勝して投手3冠を獲得したころから、ダルが海の向こうからライバル心をむき出しにするようになった。
大谷が翌16年に当時日本人最速の164キロをマークすると、ダルは「バネはすごいけど、僕みたいに細かいことができるわけじゃない」と発言。大谷は「おまえを超えるから超えられないように頑張れ」とダルに言われたという。