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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

釜本邦茂さんは孫の指摘で判明…喉頭がんステージ1は放射線で声帯を温存

公開日: 更新日:

 日本サッカー界最高のストライカー・釜本邦茂さんが亡くなりました。享年81。私は暁星小から暁星高校のはじめまでサッカー部でした。運動会よりサッカー大会が重要な校風で、1968年のメキシコ五輪はとてもよく覚えています。日本代表のエースとして3位決定戦で開催国メキシコから2ゴールを奪い、アジア勢初となる銅メダルに貢献。センターフォワードとして素晴らしい活躍でした。

 サッカー史に名を残すレジェンドを取り上げるのは生前、のどのがんを患い、放射線治療で克服されているからです。日刊ゲンダイが報じた本人の連載によれば、70歳になったばかりのころ、孫娘に「ジイジの声、何だかおかしいんとちゃう? いつもと違うよ」と2度指摘されたそうで、その間、声はかすれたままで、細くて不明瞭だったことから受診した結果、口腔白板症と診断され、「咽喉のポリープを取り除きましょう」と言われたそうです。その後、がんを告げられ、放射線で治療したといいます。

 がんは末期まで症状を出さないことがほとんどですが、のどの喉頭がんで声帯にがんができると、早期から声がかすれやすく、早期発見につながりやすい傾向があります。喉頭がんが比較的ステージ1で発見されやすいのはそのためです。

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