(4)毎食後の「濃い緑茶」が脂肪を減らす…多くの研究で明らかに
緑茶には渋みや苦みのもととなる「カテキン」と呼ばれるポリフェノールが豊富に含まれている。この茶カテキンには脂肪の燃焼を促す作用がある。日々「濃い緑茶」を飲む習慣をつけることは脂肪の燃焼が促進され、脂肪肝や肥満の解消につながる可能性がある。肝臓専門医として3万人の患者の診断と治療に携わり、250冊以上の著書のある「栗原クリニック東京・日本橋院」の栗原毅院長が言う。
「緑茶が脂肪肝予防に役立つことは多くの研究から明らか。緑茶に含まれるカテキンは肝臓内で脂肪酸合成を促す酵素の働きを阻害することで脂肪酸合成を抑え、脂肪の蓄積を防ぎます。脂肪分解酵素であるリパーゼや、細胞内のエネルギー生成工場であるミトコンドリアを活性化するとの報告もあります」
さらに、炎症物質の生成を抑制して肝細胞を損傷から守ることや、肝臓の線維化を抑制して脂肪肝炎から肝硬変への進行を遅らせること、脂肪肝炎の患者が緑茶を継続的に飲み続けることで炎症マーカーが減少したことなども報告されている。大事なのは飲み方とタイミングだ。
「濃い緑茶はただ飲むだけでも脂肪を燃焼して健康効果が得られるので、ペットボトルの緑茶でも構いません。ただ、できれば急須で茶葉を入れて、より濃い濃度で毎食後1~2杯飲むのがいいでしょう。入れた後の茶葉まで食べると効果はさらに高まります」