ラーメン1杯で塩分過多? 健康志向なら魚介系スープを!
塩分の過剰摂取は、高血圧や心臓病の発症リスクと関連することが知られています。しかし、欧米諸国と比べて、日本人は塩分の摂取量が多い傾向にあります。厚生労働省の国民健康・栄養調査によれば、2023年における日本人成人の平均塩分摂取量は1日あたり9.8グラムであり、これは日本高血圧学会が推奨する1日あたり6グラム未満を大きく上回っています。
塩分を過剰に摂取する要因として、そば、うどん、ラーメンなど、麺類を好む食習慣を挙げることができます。
一般的に、ラーメンには野菜がトッピングされる機会が少なく、高血圧の予防に効果的なカリウムが不足しがちです。そのような中、ラーメンに含まれている塩分量(ナトリウム)およびカリウムの濃度を検討した研究論文が、栄養学の国際誌に2025年6月3日付で掲載されました。
この研究では、京都市内のラーメン店のうち、レストランレビューサイトの「食べログ」で高評価だった24店が対象となり、52食分のスープと具材が分析されました。
その結果、ラーメン1食あたりの塩分量は6.53グラム、カリウム量は448ミリグラムでした。つまり、ラーメン1食分で、塩分摂取の目標値6グラム/日を上回っています。スープに含まれている塩分量はダシの種類によって異なり、豚骨スープが6.8グラムと最も高く、鶏ガラスープは5.57グラム、魚介系スープは5.09グラムでした。