石破おろしか、続投か…大役を一任された自民党総裁選選管委員長・逢沢一郎の皮算用
自民党内の石破おろしの動きは、週明けから再び活発になるのだろうか。当面の関心事は、総裁選実施の可否判断、そしてやるとなればその実施の時期だ。そこでにわかに注目を集めるのが、総裁選挙管理委員会の逢沢一郎委員長の存在である。
今回のような総裁選の前倒しは前例がなく、地方組織の意思確認のやり方や総裁選の実施時期など、今後の段取りはすべてが逢沢委員長に一任されたからだ。
「(総裁選管として)議員の皆さん、党員に対して公正な選挙でなくてはならないので、きちんとした仕組みをつくり上げることが必要」
逢沢委員長は8日、自民党両院議員総会後に記者団にこう語った。
もっとも「公正な」といっても、すんなりとは受けとってもらえない。
党内の反石破勢力からは、逢沢委員長が昨年9月の総裁選で1回目、決選投票ともに石破首相に一票を投じていることから、選挙の公正な運営を疑問視する声が聞こえてもくる。
総裁選の前倒しは参院選の結果責任を問うものであれば、常識的には秋の臨時国会前にも石破退陣、新体制発足となるはずだが、「たとえば逢沢さんが、総裁選実施の地方組織の可否判断について党員投票で決めると言い出せば、丁寧だけれども、それは同時に石破延命に手を貸すことにもなる」と指摘するのは旧安倍派の中堅議員だ。極端な話、逢沢委員長のサジ加減で総裁選の先送りが可能になるわけだ。