著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

沖縄県で問題なのは普天間の米軍海兵隊基地のクラスターだ

公開日: 更新日:

 それが悪名高き「日米地位協定」の実態だ。そんな不平等でデタラメな協定を日本政府はいつまでへーこらしながら結んでるのか。いつから不平等、不平等と言い続けてきたのか。なのに、基地の思いやり予算までごっそり取られながら、協定をまったく崩せない。情けない政府だ。玉城デニー知事もアメリカへの怒りと危機感でいっぱいだろうな。お察しします。返還前のコザ暴動よろしく、香港と同じで昔なら暴動が起きただろうに。

 沖縄県は、取り返しのつかなくなった太平洋戦争の最後の「砦」にされ、本土を守る「捨て石」にされ、ウチナンチュー(沖縄住民)4人に1人の命を犠牲に生き抜いた末に今がある。それ以外の何ものでもないむごたらしい史実だけ抱えてきた孤独な島々だ。

 沖縄戦末期、帝国陸軍第32軍の命令で「鉄血勤皇隊」に入って戦わされた少年兵は2000人近くいた。戦況悪化で17歳以上の男子が次々に召集され、14歳以上も「志願兵」とみなして入隊させた。これこそ憲法違反だが、日本軍はお構いなしに動員し戦死させた。そして今また、米軍がコロナ感染で島のオバアやオジイを巻き添えにしようとしている。

 殺されるなよ! 絶対に死ぬな! ウチナンチューたち。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃