著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

横山やすし師匠は浪花の暴れん坊 開演10分前に「帰る!」

公開日: 更新日:

 私はなにが起きたのかわからず、阪神巨人のお2人とネタ合わせをしながらも目だけはやすし師匠の姿を追っていました。あまりに唐突なことで周囲の芸人さんの反応がどうだったのか全く記憶にありません。

 楽屋のドアを開けて、まさに出ていこうとするその瞬間、きよし師匠が「やすし君、みなさん困ってはるがな」という一言に立ち止まり、無言できびすを返して戻ってこられたやすし師匠は瞬く間に私服を脱いで、衣装に着替えて、再メーク。周囲は誰も声をかけません。やすし師匠の「おおきに!」というメークさんへのお礼の言葉だけが響いていました。

 ADさんの「10分押し(遅れて)でスタートします!」という声に、あちこちから「は~い」「よっしゃ!」「さぁ行こう!」という声が上がり、いよいよ本番前の緊張感が伝わってきました。

「もしやこれって……楽屋ドッキリ?」かと思い、思わず隠しカメラを探しましたが、そんなものはなく、放送にももちろん流れませんでした。

 阪神・巨人、やすし・きよし、三枝の順にネタが進み、最後のあいさつも終え、無事に収録は終了。口々に「お疲れさまでした~!」という大きな声が響き、やすし師匠も何事もなかったように笑顔で「お疲れさん! ほな、また!」と上機嫌で帰っていかれました。

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