著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

ぺこぱで話題“ノリツッコまない”漫才の元祖はダウンタウン

公開日: 更新日:

 吉本興業お笑い芸人養成所「NSC」でお笑い講師歴30年を誇る、漫才作家の本多正識氏が舞台袖で見てきたお笑い界の巨人たちの秘密を解き明かす!

「M―1グランプリ2019」でぺこぱが“ノリツッコまない”漫才で、ボケを否定して(ツッコんで)笑いを起こす従来の漫才の方程式をひっくり返したと話題になりました。松陰寺君の「ツッコミ」は非常に難しい。高度なテクニックというよりも、キャラ設定、セリフの言葉選び、言い回し、スピード、視線を送る位置、体や指先の角度など、全てがフィットしないと違和感の方が強くなって、ツッコミが浮いてしまい、爆笑につながらない。あのパターンは思いついたとしてもなかなか実践できるものではありません。

 あの「ツッコまないツッコミ」の先駆者は実はダウンタウンだったと私は思っています。1980年代初頭、日本を席巻した“漫才ブーム”は落ち着いたものの、やすし・きよし、紳助・竜介、阪神・巨人らの出演で超満員だった「うめだ花月劇場」でNSC1期生で師匠を持たない“ノーブランド”コンビ、ダウンタウンの漫才を初めて生で見た時のことでした。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する