5代目春風亭柳朝に入門 二つ目になるまで70超の噺を覚えた

公開日: 更新日:

「掃除やお使いなど、家事の手伝いを一切やらせませんでした。『うちはやらせねえんだ。女中じゃねえんだから』と。その代わり、『できるだけ多く落語を覚えろ』と言われました。10代のうちに覚えておくと、月日が経っても忘れないもんだって。確かにその通りで、間違いない指導法だったと思います」

 当時は現在と違って、前座見習でも寄席で働くことができた。1970年4月、正式に前座となる。

「うちの師匠が他の師匠連に、『俺の弟子に稽古をつけてくれ』と頼んでくれたので、いろんな師匠のとこへ稽古に行きました。三遊亭円弥師匠、入船亭扇橋師匠。柳家小三治師匠のとこへ行ったら、『なんで俺がおまえに教えなきゃいけねえんだ』とぼやきながら稽古をつけて下さいました」

 一朝の芸域が広いのは、林家彦六、柳朝のネタだけでなく、若い頃に三遊派、柳派のネタを多く覚えたことにあったのだ。

「稽古してるかしてないか、柳朝からチェックが入る。怠けてると怒られるので、二つ目になるまでの5年余りの間に70以上の噺を覚えました」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」