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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

昨日より新鮮な自分を探り続ける、白石加代子の軽やかな人生の重み

公開日: 更新日:

「成功ってしたことないから分かりません」
 (白石加代子/TBS系「人生最高レストラン」7月11日放送)

  ◇  ◇  ◇

 80歳を越えても第一線で活躍する演劇界のレジェンド・白石加代子(84)。彼女が「こうやったら成功できる、みたいなのはありますか?」と問われ、笑みを浮かべて答えた一言が今週の言葉だ。

 白石は家計を助けるために区役所に就職するが、弟の高校卒業を機に、劇団「早稲田小劇場」に押しかけるように入団。やがて看板女優となった。

 47歳で劇団を退団すると、50歳の頃にTBSの演出家・鴨下信一と組んでライフワークとなる怪談・幻想文学の朗読劇「百物語」を始めた。当初は「日常的な演技ができない」と鴨下からこっぴどく怒られたという。劇団時代は様式を追求した芝居だったため、ただ「コンセントを抜く」というような日常的な動きができなかったのだ(宝島社「素敵なあの人Web」2025年3月15日)。

 厳しい演出を受けた結果、作家・夢枕獏をして「電話帳を読んでも怖い」(NHK・Eテレ「ETV特集 見えないものが見えてくる~白石加代子の百物語~」14年8月16日)とまで評されるようになった。

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