髪の毛を洗うのもままならず…リングアナの富山智帆さん腱鞘炎との苦闘
富山智帆さん(リングアナウンサー・女優/44歳)=腱鞘炎
2023年に「腱鞘炎」で右手首を手術しました。手術が必要になるケースは全体の1~2割程度と少ないそうで、手術中に助手の方から「なるほど~」という声が聞こえました。
手術する人こそ少数ですが、スマホやPCの操作で指や手首を酷使する人が増え、今や腱鞘炎は現代病のひとつです。
腱鞘炎になってしまったら、基本的に内服薬や湿布、サポーターで固定するなどして改善させるのですが、ひどくなってくるとステロイド注射、それでも改善が見られない場合は手術となるので他の病気と同じように予防と対策が大事だと思います。
右手首の痛みを意識するようになったのは手術の1年ほど前からです。徐々にというより突然来た印象で、髪の毛を洗うのもままならない事態になりました。
市販の鎮痛薬を飲んでいましたが、仕事の現場でリングドクターとして会場に来られていた整形外科の先生に相談し、しっかり診察を受けたところステロイド注射を打つことになったのですが、これがものすごく痛かった!!
腱鞘炎は、骨と筋肉をつなぐ紐状の組織「腱」と、それを包み込んでいるトンネル状の組織がこすれ合い炎症を起こす病気です。1回目のブロック注射は、腱がかなり硬くなってしまっていたため注射針がなかなか入らずグリグリ押し込まれ痛くて悲鳴を上げました。 それがトラウマになって2回目が不安で不安で……。見かねた看護師さんが子供をあやすように終始寄り添ってくれたくらい恐怖に震えました。
そのブロック注射もだんだん打つ間隔が短くなって、これ以上頻繁に打つのは良くないということで手術をすることになりました。肥厚した腱鞘(トンネル部分)を切って腱の通り道を広げる手術です。手首に小さな傷が残っていますが、日帰り手術ですし、2~3週間後に抜糸があるくらいで術後すぐに腱鞘炎の痛みはなくなりました。
本来、腱鞘炎の初歩の治療は「安静」です。使わないことが回復の第一歩。でも私は仕事柄、右手を使わないわけにはいきませんでした。
まずは木づちでゴングを叩くこと。基本は試合開始と試合終了で鳴らしますが、試合以外で乱闘が起こった場合など状況によってゴングを強く連打し鳴らさなくてはいけない場面もあります。リングアナを1人で担当する場合、1大会で平均6~7試合あり、月に10大会以上担当することもあるので、叩く回数はかなり多いと思います。また、木づちの大きさや重さ、ゴングの大きさや響き方などいろいろあるので、叩くときの力加減も変わるため手首への負担も大小あります。
先生に「左手で叩けませんか?」と言われましたが、私は右利きなので左手だと打ちどころを外してしまったり力加減が弱くなってしっかりした音が出せなかったりするのでどうしても右手を使わざるを得ません。痛みで集中力が欠けてしまうこともあったので本当に手術をしてよかったと思っています。


















