本多正識
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本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

ネタにダメ出しするも…麒麟はアドバイスを聞く耳の持ち主

公開日: 更新日:

 私の話が長くなりました。麒麟とは個人的にそれほど深い関わりはありませんが、ネタを見てアドバイスをすると、2人ともしっかり言うことを聞いてくれました。

 私が言った通りに改めるということではなく「アドバイスに耳を傾ける」。参考になると思えば10個のアドバイスの1つでも2つでも躊躇なく取り入れるし、思わなければ意見としては聞くけれどすべて捨てる、聞き流す。売れていく芸人さんに共通していることは、この「聞く耳」を持っていること。麒麟はしっかり聞く耳を持っていました。

 田村君は「baseよしもと」(06年9月の単独ライブで卒業)の出番がない時でも大学ノートにびっしりと原稿を書いている。麒麟のネタは川島君が作っているので「なに書いてんの?」と尋ねると「本出すことになって大変なんです」「難しい言葉使わんと普段通りにな」「大丈夫です、使えませんから」と大笑い。この時書いていたのが大ベストセラー「ホームレス中学生」。印税が少しずつ入るようになってからは、劇場で使う小道具を数十万円分、何度も寄付してくれていました。

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