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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

一度は捨てた「大声ツッコミ」で成功 おいでやす小田の信条は「世界は冗談でできている」

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 若手時代は自分を「第2の松本人志」と信じ、イジられることも拒否していた小田。その「大声ツッコミ」の原型は15年以上前、現在は吉本新喜劇に所属している奥重敦史と組んでいた「土瓶」時代にあったという。「2分間、靴下だけを伸ばすネタ」で「靴下伸ばすなー!」と叫び続けていたのだ。

 小田は「このネタだけ周りの芸人が面白いと言ってくれた。ただ、僕的には別にふざけてやってるだけ」だと思い、「プロの場でやることじゃない」とそのネタを封印した(TBS中居正広の金曜日のスマイルたちへ」21年6月18日)。

 まったく売れる気配がなく、「やれるところまでやって自分の限界を知ってやめよう」と思っていた小田がやめなかったのは、憧れのダウンタウンと仕事を一回もしてなかったから。「もし特番とかで共演してたら、やめてたかも」(「ガキの使い」=前出)と振り返る。

 ピン芸人として「大声ツッコミ」を解禁すると、それを最大限いかせるパートナー、こがけんを得て大ブレークした。座右の銘は「この世は冗談でできている」。冗談のようなドッキリを浴び続け、憧れのダウンタウンの番組で1位に輝いたり、子供の頃から見ていた「ガキの使い」で「24時間インタビュー」など彼メインの企画を任されるまでになった。

「すべてが無駄になる可能性があったけど、ひと花だけでも咲かせたのは良かったなと思います。誰もができることじゃないんで」(同前)

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