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北島純映画評論家

映画評論家。社会構想大学院大学教授。東京大学法学部卒業、九州大学大学院法務学府修了。駐日デンマーク大使館上席戦略担当官を経て、経済社会システム総合研究所(IESS)客員研究主幹を兼務。政治映画、北欧映画に詳しい。

5本の映画で理解する「カルト」の真の恐怖 「サイレントヒル」も必見

公開日: 更新日:

 安倍元首相暗殺の引き金を引いたのはカルト宗教に対する山上徹也容疑者の「復讐」だった──。いま注目が集まる「カルト」の恐ろしさを描いた必見の映画5本を紹介しよう。

■山上容疑者のアカウント名になった「サイレントヒル」

 まずはクリストフ・ガンズ監督の「サイレントヒル」(2006年)。山上容疑者のツイッターアカウントが「silent hill333」だったことから改めて注目された。米国東部にある田舎町サイレントヒルで、魔女として火あぶりにされた少女アレッサによるカルト教団に対する復讐譚だ。

「聖なる教会」に逃げ込んで手が出せないカルトを殲滅するために、冥界の中のアレッサは外の世界から主人公ローズ(ラダ・ミッチェル)を呼び寄せる。カルトといけにえ、怨念が昼の世界を闇の世界に暗転させ、第三者を使って復讐を果たすという世界観が今回の暗殺事件の背景にあるとしたら恐ろしい。

「いけにえ」といえば見逃せないのが「ミッドサマー」(2019年)だ。スウェーデンの農村で90年に一度開かれる夏至祭に招かれた大学生が土着宗教のいけにえになる。スコットランドの離島を舞台に同じくカルトのいけにえを描いた古典的名作「ウィッカーマン」(1973年)を10倍恐ろしくした内容で、北欧の伝統的処刑法「血のワシ」や「熊の火あぶり」の描写に戦慄する。

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