著者のコラム一覧
藤倉善郎ジャーナリスト

1974年、東京都生まれ。カルト問題を20年以上にわたり取材。2009年にニュースサイト「やや日刊カルト新聞」を創刊し、総裁就任。著書に「『カルト宗教』取材したらこうだった」など。「徹底検証 日本の右傾化」(塚田穂高編著)、「だから知ってほしい『宗教2世』問題」「陰謀論と排外主義~分断社会を読み解く7つの視点~」などの共著も多数などの共著も多数。

TOSHIの次は石田純一? 芸能人を広告塔にする“カルト集団”の自己啓発セミナー

公開日: 更新日:

 1997年に解散した人気ロックバンド「X JAPAN」。解散のきっかけはボーカルを担当していたTOSHI(現在の表記はToshl)の脱退表明だった。翌98年、TOSHIが自己啓発セミナー団体「レムリアアイランド」に心酔していると報道され、マスコミを挙げての「洗脳騒動」に発展。その後、団体は「ホームオブハート」(HOH)と改称した。

 自己啓発セミナーは数日間密室でさまざまなゲームやレクチャーを繰り返す「集団心理療法」の一種。瞑想により幼少期を振り返ったり参加者同士がののしり合ったりする。最後は互いを絶賛し合い号泣しながら抱き合ってカタルシスに浸る。これを「本当の自分を見つける」「人間関係を改善できる」心理学技術だと謳い何十万円も取る商売だ。

 集団心理療法は70年代にアメリカから上陸し、80年代にこれをパクった業者が大量発生した。オウム真理教や統一教会の関係者が、信者を洗脳するテクニックとして導入しようと学びにきていたともいわれる。バブル崩壊後に斜陽産業化したが、一部で指導者が教祖化してスピリチュアルなことを言い出し、カルト集団のようになっていった。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝