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増淵敏之法政大学大学院政策創造研究科教授

1957年、札幌市生まれ。法政大学大学院政策創造研究科教授。専門は文化地理学。東芝EMIやソニー・ミュージックエンタテインメントなどでコンテンツ制作に携わった経歴を持ち、現在はコンテンツツーリズム学会会長や文化経済学会日本特別理事などの公職も務める、コンテンツ戦略の第一人者。「ローカルコンテンツと地域再生」(水曜社)、「『湘南』の誕生」(リットーミュージック)、「おにぎりと日本人」(洋泉社)など著書多数。最新刊に「韓国コンテンツはなぜ世界を席巻するのか」(徳間書店)がある。

(2)20年前の最初の韓流ブーム「冬ソナ」ゆかりの地に向かう「ロケ地巡りツアー」の新しさ

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 振り返ると最初の韓流ブームは2000年代初頭に日本で起きた。いわゆる「冬ソナ」ブームである。2002年、韓国で放送されたテレビドラマ「冬のソナタ」は、03年からNHKBS、04年からNHK総合でも放送され、一大ブームを巻き起こす。

 04年に入ると、テレビ、ラジオ、映画、音楽、新聞、出版などの各メディアが競うように韓国の文化芸能情報を取り上げ、「韓流」という言葉を普及させた。この年、民間調査機関の発表する各種のヒット商品番付では、「韓流」が上位にランクインした。

 各旅行会社も韓国でのロケ地巡りツアーを企画、ドラマの舞台になったソウル、春川には連日、日本人観光客が訪れるようになる。このいわゆる「冬ソナ」ブームや韓流ブームの解釈についてはこれまでも多くの識者、論者が議論を多彩に展開させてきた。

 19年公開の映画「パラサイト」のアカデミー賞受賞を受けて、半地下の家や高級住宅地などのロケ地巡りが生じている。もちろん「冬のソナタ」の際も数多くの日本人が韓国を訪れたが、韓国人のコンテンツツーリズムに関しては、陸善が18年に述べたように、ドラマの場合では14年の「未生」がターニングポイントになり、マンガでは特定できなかった舞台が、ドラマ化されることによって場所を具体化することができ、新たなドラマ版の聖地を創り出したと述べている。

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