「水ダウ」企画力冴える清春回…お笑いバラエティーで“脱出企画”が好評のワケと今後注目の番組は?

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 脱出企画といえば、2019年5月に放送された「新元号を当てるまで脱出できない生活」が印象深い。お笑いコンビ・ななまがりの2人が、平成から令和へと元号が変わる直前に「平成荘」の一間に閉じ込められ、番組独自のルールで提供されるヒントを頼りに新元号を当てるというものだ。

 人気メニューのランキングを当てなければ帰宅できない「帰れま10」(テレビ朝日系)にも通じる趣向だが、より難解でより精神をむしばむようなサバイバル感がある。だからこそ、疲労困憊となった芸人のクリアする姿が見ていて痛快なのだろう。この放送回はギャラクシー賞月間賞を受賞した。

■「DMM TV」でも人気のフォーマット

 他方、番組演出の藤井氏は、動画配信サービス「DMM TV」でも脱出をテーマとする番組「大脱出」を制作している。「水ダウ」でお馴染みの安田大サーカスクロちゃんをメインに、多くの芸人が出演。4月にはシーズン2の公開を控えている。

 これまでさまざまな企画を手掛けてきた藤井氏だが、ここぞというタイミングで脱出企画を打つイメージが強い。原始的でありながらスリリングで知性も試されるフォーマットは、藤井氏が好む要素を詰め込むのにうってつけなのかもしれない。今後、どんな脱出企画を生み出してくれるのか。まずは「大脱出2」を心待ちにしている。

(お笑い研究家・鈴木旭)

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