著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「制約」があったほうが創造的なアイデアが生まれる

公開日: 更新日:

 皆さんは、アイデアを求められたとき、どのようにして頭を使うようにしていますか?

 このコラムで以前紹介した「あえてボーッとしてみる」なども面白い頭の使い方ですが、ライダー大学のホート=トロンプとコロンビア大学のストークスの「制約(ルールや制限)が創造性を促進する」という研究(2017年)は、また違ったアプローチからアイデアをもたらすものです。

 この実験では、大学生を対象に、2行の文章(誕生日カードや感謝のメッセージなど)の作成を行ってもらい、以下の制約あり・なしの2つの条件で検証しました。

 まず【制約ありの条件】のグループでは、実験者から指定された特定の単語(例:シャツ、ベスト、犬、カイトなどの具体的な名詞)を2行の文章の中に必ず含めなければならないというルールを課し、作成してもらいました。

 次に【制約なしの条件】のグループでは、単語の制約がなく、自由にメッセージを作成してもらいました。この2グループを比較したところ、制約ありのルールに従って作成された文章の方が、審査員によって「より創造的」だと評価されたといいます。たとえば、制約ありの条件では、「愛している」というメッセージを作成する際に、「We belong together like a sweater and vest: and I'll write it across my chest」(私たちはセーターとベストのように一緒だよ。そのことを私は胸にきざんでおくよ)などの文章があった一方で、制約がない条件ではありふれたものが多数になったそうです。

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