止まらない米イラン報復合戦が日本に追い打ち…輸入物価“爆騰”6年前から倍増、前年比も3割増の勢い

公開日: 更新日:

 キナ臭くなってきた。先月、停戦に向けた「覚書」に署名したばかりの米国とイランの間で、戦闘激化のリスクが高まっている。トランプ米大統領は10日、自身のSNSに「停戦終了」などと投稿。ホルムズ海峡の再封鎖を宣言したイラン革命防衛隊に対し、米中央軍が現地時間12日、公式Xで「今週3回目のイラン攻撃を開始」と発表した。

 報復合戦から本格的な戦闘再開に至れば、せっかく落ち着いてきた原油価格も再び高騰しかねない。物価高にあえぐ日本の国民生活にも追い打ちとなる可能性がある。

 日銀が10日発表した6月の企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は135.4と前年同月比7.1%も上昇。原油高や中東情勢の混乱を背景に、非鉄金属が同39.2%、石油・石炭製品が同22.8%も上がった。

 企業物価よりも深刻なのが、輸入物価の“爆騰”だ。円ベースの輸入物価指数は6年前のほぼ倍にあたる196.6。前年比29.7%も上昇した。今年4月から同2割増を超え始め、今や3割増に達する勢いだ。

「輸入物価が川上、企業物価が川中、消費者物価が川下だとすると、川上の水位が収まるどころか一段と上がったため、川下の氾濫リスクが高まっている状況です。企業物価も輸入物価も前月比で考えれば、足元の上昇ペースは和らいでいますが、それでも十分に高い。米イの停戦合意後の戦闘再開による影響は加味されておらず、これから再び原油・石油関連が高騰し、さらに企業物価や輸入物価を押し上げる恐れがあります。企業はインフレマインドに支えられ、価格転嫁に躊躇しなくなっているので、当然、川下である消費者物価への影響も免れない。これから食料品やナフサ由来製品の大幅値上げが予定される中、消費者にとってはより重しになりそうです」(経済評論家・斎藤満氏)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    止まらない長期金利上昇に高市政権ビビり…「骨太の方針」原案発表から数日で慌てて修正の前代未聞

  2. 2

    289億円負債で経営破綻した絆ホールディングスと政界の“不可解なキズナ”を福祉関係者が注視

  3. 3

    家族連れ、夫婦、出張…新幹線代をケチって自由席へ「指定席代」は節約すべき対象?

  4. 4

    民間在庫量が過去最多、強まる先安感にコメ業界複雑…消費者安堵の裏で生産者が大量離農の恐れ

  5. 5

    経済オンチ高市政権の呆れた居直り…「骨太の方針2026」で堂々“円安インフレ容認宣言”盛り込む

  1. 6

    高市首相と片山財務相が「1ドル=162円」突破で足並み乱れ…2人が“微妙な関係”に陥った裏側

  2. 7

    円安は止まらず、ドルベースの日経平均株価は下落…海外勢の利益確定売りは今後も続く

  3. 8

    ヨドバシが駅直結の東口で開業 池袋家電戦争で問われるビックとヤマダの戦略

  4. 9

    補正予算3兆円は全額赤字国債、財政悪化懸念に高市・片山コンビが“安心感”強調も…マーケットの不信感は募るばかり

  5. 10

    ドル建て利回りは4%台…どの程度の為替レートなら元本割れか、損益分岐点は必ずチェックを

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  2. 2

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  3. 3

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  4. 4

    安青錦は「カラダ」より「アタマ」に課題…2ケタ勝利で大関復帰を果たせるか

  5. 5

    小栗旬は「思い入れがない」コメント…福田雄一監督また炎上でも仕事が減らない映画業界のウラ事情

  1. 6

    要潤、玉山鉄二、速水もこみち…40代イケオジ俳優3人の「人生いろいろ」

  2. 7

    高市首相に“もう1つの爆弾”「副首都法案」炸裂の可能性 会期延長なら疑惑追及&身内疲弊のWパンチ

  3. 8

    二宮和也をNHKが起用で音楽特番MCは元嵐まみれに…テレビ局では“ポスト嵐”探しが迷走中

  4. 9

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  5. 10

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ