著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

2025年7月「大災難」は結局、起こらず…「ノストラダムスの大予言」の五島勉は1999年の後、何を語っていたか?

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 恐怖の大王も、日本の敗北も、解釈によってはどうにでも読める。ノストラダムスの大予言は、言い換えれば五島勉の大予言でもあった。

 五島勉の主旋律は、戦争と環境破壊という危機への警告だった。

■「責任を取りたい」

 結果として1999年7月は何も起こらなかった。

「本を読んでいまでも心を痛めている人がいたら、謝りたい。どうしてくれるという人がいれば、責任をとりたい」(朝日新聞1999年7月1日付)

「責任を取るというのはきちんと説明したいということです。第一巻の巻末にも書きましたが、人間の強い意志や知恵が予言を覆せるのです」(週刊朝日1999年9月3日号)

 予言が外れたことに対して、本人なりの弁明をしていた。

 累計210万部という驚異的大部数を売り上げた割には、世間からの批判は少なかった印象がある。

 晩年はエコロジスト、反戦という立場で時折、メディアに登場した。

 電話口に出た業界の先達は、腰の低い大人だった。

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