著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

M-1グランプリ優勝の「たくろう」に5年半前、徹底して注意したこと

公開日: 更新日:

 取材から5年たち、課題をクリアしてバージョンアップしてくれました。具体的に言うと、これまでのきむら君のネタふり→赤木君のボソボソボケ→ツッコミ、というオーソドックスな構成から、むちゃブリ(ボケA)→思いつきのむちゃな答え(ボケB)と、ツッコミを省いた、たくろうらしい「ダブルボケ」の形にして、説明をカット。赤木君のスローなしゃべりでも十分なボケ数を確保しました。それまで無理やりで意味不明な部分が多かった赤木君のボケが、むちゃブリに“仕方なく”意味不明なボケを言うという必然性が生まれ、より言葉に力が出ました。

 M-1の翌日、きむら君から優勝報告の電話をもらいました。「(赤木君の)語尾ハッキリ聞こえたぞ!」と言うと、赤木君のしゃべりを生かすために1年ほど前から取り組んできたとのこと。「僕らはエッジの利いたツッコミもインパクトの強いボケもできませんから、目の前のお客さんに笑ってもらうことだけ考えてます」と原点回帰を強調。「お世話になったみなさんに感謝しかありません。これからも劇場に出続けたいです」とうれしいことを言ってくれました。

 赤木君は「もうアルバイトをしたくない」と言ってましたが、バイトをする暇がなくなるほど仕事が増えることでしょう。

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