著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

飯島直子は自分のアソコに水着の上からポラで割れ目を…

公開日: 更新日:

 大勢の新人のひとりにすぎなかった飯島直子のブレークぶりを予感させる逸話である。

 27歳独身だった日比野はもうひとつ、思い出がある。

「昼間撮影して、夜、ホテルの部屋に帰ったら、窓の下からワイワイ楽しそうな声がするんです。下をのぞいたら、飯島直子が“日比野さーん、泳ぎましょう”って」

 キャンペーンガールや11PMのカバーガールを撮っていた1988年夏から秋にかけて、野田義治にとっては堀江しのぶの闘病から死につながるもっともつらい時期だった。

 しかし、プロデューサーや監督を任され、寝る間も惜しみ働いたことで、悲しみを少しだけでも紛らわすことができた。

 プロデュース料として毎月300万円現金で村西とおるから手渡され、経済的な窮状からも脱することができた。

 バブルを体現したかのような村西とおる監督とその会社、パワースポーツであったが、実はこの時期、内情は火の車だった。 (あすにつづく)

▽のだ・よしはる 1946年、富山県生まれ。渡辺プロ系列のプロダクションで夏木マリいしだあゆみらのマネジャーを担当。80年にイエローキャブ設立。故・堀江しのぶ、かとうれいこ細川ふみえ山田まりや佐藤江梨子小池栄子、MEGUMIらを発掘し「巨乳軍団」の名物社長として知られる。04年に同社社長を辞任。現在はサンズエンタテインメント会長。

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