著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

村西監督から野田に課せられた前代未聞のミッションとは

公開日: 更新日:

 1988年、超一流企業のキャンペーンガール全員を集めたビデオを作れ。

 村西とおるから野田義治に命じられた新作ビデオ企画は前代未聞であった。

 時代はバブル全盛期。

 各企業の余ったカネは宣伝広告費に大量に流れ、各企業は自社広告、自社商品の宣伝用に、オーディションで若くて美貌のモデルを採用し、キャンペーンガールとしてCM、イベントなどに露出させた。

 キャンペーンガールの座を勝ち取ったトップレベルのモデルたちを集めて、イメージシーンを撮るなど、だれもやったことがなかった。

 さすがの野田も困惑したが、やらなければならない。

 堀江しのぶがスキルス性胃がんで余命2カ月とされながら必死になって生きようとしていたころ、野田も必死だった。

 キャンペーンガールのビデオ大作が失敗したら、オレは仕事を失う。まだイエローキャブには有力な新人もいなかった。パワースポーツの仕事を失うことは、すなわち収入がゼロになることだ。

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