出口保行さん<3>「殺人」より「万引」分析のほうが難しい

公開日: 更新日:

 東京拘置所には2年間勤務した。当時は、勾留される人数が多く、1日平均で3000人近く入っていたという。

「犯罪者は、毎日のように刑が確定し、各刑務所に移送されるわけです。私の仕事は、彼らを片っ端から分析していくことでした。鑑別所や刑務所の時とは異なり、1人を深くというよりは、数をこなす作業。短時間で目の前の人物の人間性や何が問題の根底にあるのかを見分けていったのです」

 刑務所はどこも同じではなく、受刑者向けにやっていることも違う。同じ犯罪者でも更生に適した刑務所はそれぞれだ。

「何をしてやるのが社会復帰につながるのかという目線で見分けていくわけです。1日数十人の犯罪者に向き合っていたので、自然と、人の本質を瞬時で分析する能力が磨かれました」

 受刑者は、刑務所にいる間は保護されているが、外に出された後は援助されない。そんな中でも罪を犯さず暮らしていけるために、問題を分析して更生させるのだ。間違いは許されないからこそ、「判断が正しかったのかと思うことは何度もありました」と振り返る。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    セコマ・丸谷社長 コンビニのビジネスモデルは終焉が近い

  2. 2

    ハリウッドザコシショウ 気づくとゴミ捨て場で寝ていた朝

  3. 3

    白鵬が突然の方針転換…「年内引退」発言にダメ押したモノ

  4. 4

    YouTuber「ヴァンゆん」ゆん お金なく毎日コーンフレーク

  5. 5

    撃墜されたウクライナ機はアメリカ軍用機の盾にされた?

  6. 6

    ロバート・ボールドウィンさん “外国人日本王”半生と近況

  7. 7

    小泉進次郎氏「育休」に批判殺到 “不倫隠し”が完全に裏目

  8. 8

    ディストピアを現実化 安倍政権の正体を忘れてはいけない

  9. 9

    全日本5回戦で高校生に完敗 平野に問われる五輪代表の資質

  10. 10

    卓球代表6人発表も…東京五輪「金メダル」への理想と現実

もっと見る

編集部オススメ

  1. {{ $index+1 }}

    {{ pickup.Article.title_short }}

もっと見る