65歳以上ワクチン接種開始 なぜ高齢者は副反応が少ない?

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 65歳以上の高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの接種が12日、各地で始まった。医療従事者を除く一般住民の接種は初めて。東京都八王子市の接種会場を視察した菅首相は「ホッとした表情の人が多かったと非常に印象に残っている」と満足げだったが、気になるのは副反応だ。

 厚労省研究班は9日、先行接種を受けた医療従事者延べ109万人のうち、2回分を終えた約2万人を対象に実施している健康調査の中間結果を公表。それによると、副反応の頻度は高齢になるほど低かった。37.5度以上の発熱は全体38%に対し、65歳以上9%。だるさと頭痛は全体が69%と54%で、65歳以上が28%と20%だった。研究班は「年齢とともに免疫の反応が弱まるからではないか」としている。

 年を重ねると暑さ寒さに鈍感になり、のどの渇きも感じにくくなる。細胞がぴちぴちの若者に比べ、高齢者は体がへたっているため免疫反応も鈍いのだろうか。昭和大学医学部客員教授の二木芳人氏(臨床感染症学)が言う。

「米ファイザー製のワクチンについては、臨床試験でも若年の方が副反応が多いと報告されています。日本でも同じ傾向なのでしょう。若い人の方が免疫反応が強いため、体に何らかの症状が表れやすいとはいえる。もっとも、免疫反応が弱いからといって、ワクチン効果が軽減することはないと考えられます」

ワクチンの効果も低いのか?

 健康な人にとっては、ワクチンも一種の外敵だ。だから、免疫反応が生じる。となると、免疫反応が鈍いほど、新型コロナに感染しやすい可能性があるのだろうか。

「感染しやすさに年代差はないとみられています。ただ、高齢者の方が発症しやすく、重症化もしやすい。ワクチン接種で今後懸念されるのは、血栓症が複数確認されている英アストラゼネカ製の取り扱いです。英国などでは30歳未満を接種対象から除外するなど、各国で制限する動きが広がっている。日本でも近く特例承認される見通しなので、高まってきたワクチン接種の機運に水を差さないためにも、厚労省にはしっかりとした情報開示を求めたい」(二木芳人氏)

 英オックスフォード大などの調査によると、日本の接種率は0.87%。気が遠くなる「国家プロジェクト」がコンプリートする日が本当に来るのか。

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