消費者庁もサウナに注意喚起!「整う」ブームに潜む危険性を専門医が解説

公開日: 更新日:

熱いサウナ→冷たい水風呂の急激な温度差が血圧を急上昇させる

 事故が増加している背景には、サウナの正しい入浴方法や危険性を熟知していないライトユーザーの増加があるようだ。

 そこで、正しいサウナとの付き合い方について、入浴を医学的に研究する東京都市大学人間学部の早坂信哉教授(温泉療法専門医)に聞いた。

「熱いサウナに長時間入って冷たい水風呂に入る、いわゆる『整う』と、もてはやされている入浴法ですが、あまりお勧めできません。爽快感やトリップ感をもたらすと言われる温度差が、体には大きな負担となります。急激な温度差が血圧を急上昇させ、男女を問わず中高年の方には負担が大きいため、心筋梗塞脳卒中を引き起こす要因にもなるのです。サウナの本質は体を温めること。血流が良くなり、サウナと上手に付き合うことは、長期的な健康維持には良い入浴法です。サウナの本場フィンランドの研究では、体を温めること自体は長い目で見ると脳卒中や心筋梗塞の予防に効果があるという結果もあります。苦行のように熱さに耐える必要はないですし、温度差が体に負担がかかるため、水風呂も必須ではありません。誰かと競うことなく、無理せず心地よく入って欲しいですね」

“整う”がもてはやされているが、サウナの危険性を知らないと、返って“整わず”、体調不良を起こすこともあるようだ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然