五木寛之「流されゆく日々」祝12000回 ギネス更新中

公開日: 更新日:

 私は今、この稿を書くに当たって、興奮と当惑の中でもがいている。五木寛之さんの「流されゆく日々」がついに1万2000回を迎えた興奮、この凄まじい偉業に対して、どんな言葉も陳腐化してしまうのではないか、という当惑である。

 この連載日刊ゲンダイの創刊と同時に1975年10月に始まった。以来、一日も原稿が落ちることなく、しかし、「その日暮らし」でストックなどないまま、「綱渡り」で連載は続いた。日刊ゲンダイは今年10月、創刊49年を迎えた。来年は50年である。つまり、この連載は半世紀にわたって、多忙を極める人気作家が休むことなく書き続けた「奇跡」の連載なのである。

 世界中、どこを見渡しても、こんな連載は見当たらない。それに伴走させていただいていることは社の誇りである。

 この連載が始まったとき、私は16歳の高校生だった。ベトナム戦争が終結した年だ。以後、戦争、テロ、大災害と激動が続くが、そんな歴史を並べるよりも50年前にタイムスリップして、セピア色の東京の街並みを想像してみてはどうか。そうすれば、この年月の長さ、重みを生々しく感じ取れるのではないだろうか。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  2. 2

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  3. 3

    佳子さま31歳の誕生日直前に飛び出した“婚約報道” 結婚を巡る「葛藤」の中身

  4. 4

    国分太一「人権救済申し立て」“却下”でテレビ復帰は絶望的に…「松岡のちゃんねる」に一縷の望みも険しすぎる今後

  5. 5

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  1. 6

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  2. 7

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  3. 8

    清原和博 夜の「ご乱行」3連発(00年~05年)…キャンプ中の夜遊び、女遊び、無断外泊は恒例行事だった

  4. 9

    「嵐」紅白出演ナシ&“解散ライブに暗雲”でもビクともしない「余裕のメンバー」はこの人だ!

  5. 10

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢