「空から降ってきた男」小倉孝保著

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 2012年9月9日にロンドンの路上で発見された死体は、アンゴラ発ヒースロー行きBA機の機体から墜落したと思われた。主脚格納部に潜んで密航しようとした男はモザンビーク出身のジョゼ・マタダ26歳。彼の身元を確認したのは、白人女性、ジェシカ・ハントだった。彼女はカメルーンの富豪ホセインの妻で、ジョゼはその使用人だったが、ホセインに2人の関係を疑われたため、出奔したのだった。新聞社の特派員としてロンドンに赴任していた著者がこの事件に関心を持ち、取材してみると、その陰にアフリカの難民問題が見えてきた。

 アフリカの貧困の実態をあぶりだす衝撃のノンフィクション。(新潮社 1500円+税)

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