「花舞う里」古内一絵著

公開日: 更新日:

 中学2年生の杉本潤は、母と2人で奥三河にある母の実家に戻ってきた。転入した中学は生徒が10人の小さな学校だ。下校の際に潤は過呼吸の発作を起こすが、通りかかった少女が潤を胸に抱え込み、「鬼様が護ってくれるから、大丈夫」と不思議なことをつぶやいた。やがて潤は、旧暦11月に行われる花祭りで榊鬼が祈祷を行うことを知る。

 そして、ビデオで祭りに奉納される少年の舞を見たとき、鬼様とはこのことだったのかと、潤はぞくりとするものを感じるが、神楽の舞に参加することを断る。それはあるトラウマのためだった。

 心に深い傷を負った少年が伝統神楽に関わることで立ち直っていく物語。(講談社 1500円+税)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意