「大大阪という神話」長﨑励朗著

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「大大阪という神話」長﨑励朗著

 人口で東京を抜き、時代の先端に躍り出た1920~30年代にかけての大阪は、「大大阪時代」と呼ばれる。登場したばかりのラジオによる国民統合に向けた先駆的な番組制作や、吉本興業の急速な成長、さらに阪急電鉄の新しいビジネスモデル手法など、これら大大阪やその周辺で起きた一連の出来事の背景には日本社会の底流に脈々と流れる「均質化の欲望」があると著者は言う。

 しかし、大阪はやがて東京の前を走ることを自己目的化し、その結果、ローカリティーを失い、政治経済で勝る東京に敗北し、第2の都市へと転落していく。

 そんな大阪のラジオ、吉本興業、職業野球、宝塚歌劇などを切り口に形を変えて現在まで続く「均質化の欲望」の本質に迫る論考。 (中央公論新社 1034円)

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